QC検定3級/第2章 実践分野
★★☆ 出題の目安 2/3 改善の基本用語。(4級の範囲として)
5Sと安全・職場管理
5Sは掃除の話ではなく、異常が一目で分かる職場を作るための土台です。整理と整頓の意味の違いが繰り返し問われます。
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音声は合成音声です。字幕をつけて見られます。内容はこのページの解説と同じで、続きから再生できます。
5Sのそれぞれの意味
順番と定義がそのまま問われます。とくに整理と整頓は意味が違うので、取り違えないでください。
| 整理(せいり) | 要るものと要らないものを分け、要らないものを捨てる。 |
|---|---|
| 整頓(せいとん) | 要るものを、必要なときすぐ取り出せるように決めた場所に置く。 |
| 清掃(せいそう) | ごみ・汚れを取り除き、きれいな状態にする。 |
| 清潔(せいけつ) | 整理・整頓・清掃の状態を維持する。 |
| 躾(しつけ) | 決められたことを決められたとおりに実行する習慣をつける。 |
整理が先、整頓が後
要らないものが混ざったまま並べ方を工夫しても、探す手間は減りません。まず捨てて(整理)、それから置き場を決める(整頓)という順序に意味があります。
この順番を逆にすると「要らないものをきれいに並べる」ことになってしまいます。試験でも定義の入れ替えが選択肢として出るので、順序と定義をセットで覚えてください。
なぜ5Sが品質につながるのか
5Sの本当の狙いは、職場をきれいにすること自体ではありません。異常が一目で分かる状態を作ることです。
置き場が決まっていれば、物が無いことにすぐ気づきます。設備がきれいなら、油漏れや異音の兆候が見えます。汚れて散らかった職場では、異常が起きていても異常に見えません。
つまり5Sは、管理の前提条件を整える活動です。だから品質管理の教科書に必ず出てきます。
安全に関する考え方
労働災害を防ぐための考え方も、実践分野で問われます。
| ヒヤリハット | 災害には至らなかったが、ひやりとした・はっとした出来事。集めて未然防止に使う。 |
|---|---|
| ハインリッヒの法則 | 1件の重大災害の背後に29件の軽災害と300件のヒヤリハットがあるとされる考え方。 |
| 指差呼称 | 確認対象を指さし声に出して確認する。思い込みによる誤りを減らす。 |
| KY活動(危険予知) | 作業前に潜む危険を出し合い、対策を決めてから作業に入る。 |
| 安全第一 | 生産や効率より安全を優先するという原則。 |
ヒヤリハットは未然防止の材料
ヒヤリハットは「何も起きなかった出来事」なので、報告されずに埋もれがちです。しかし重大な災害の予兆がここに現れます。
報告した人が責められる職場では情報が集まりません。集めて活かす仕組みを作ることが、未然防止につながります。これは品質のクレーム情報の扱いと同じ考え方です。
職場ではこう使う(事例)
工具置き場に使わなくなった治具や壊れた工具が混ざっていて、必要な工具を探すのに毎回時間がかかっていたとします。まず整理です。要るものと要らないものを分け、要らないものを捨てる。次に整頓で、残った工具の置き場を決めて表示します。
順番を逆にすると失敗します。要らないものを残したまま並べても、探す時間は減りません。整理が先、整頓が後、という順序には理由があります。
この職場では、整頓のあとに工具の影を描いた掛け板(姿絵)を作りました。戻っていない工具がひと目で分かるので、持ち出したまま置き忘れる事故が減ります。5S は掃除ではなく、異常が見えるようにする活動です。清掃・清潔・躾は、この状態を毎日保つための仕組みになります。
試験ではこう問われる
5つの S の定義、特に整理と整頓の入れ替え問題が最頻出です。安全については、ヒヤリハットを集める理由(ハインリッヒの法則:重大災害の背後に多数の軽微な事象がある)、KY 活動、指差呼称のような未然防止の仕組みが問われます。
「5S は職場をきれいにする活動」という選択肢は、意味が狭すぎるので誤りとして出されます。品質・安全・効率につながる管理の土台、という位置づけで覚えます。
よくある質問
整理と整頓の違いは何ですか?
整理は「要らないものを捨てる」、整頓は「要るものを取り出しやすく置く」です。捨ててから並べる、という順序にも意味があります。定義を入れ替えた選択肢が出るので、必ず区別してください。
5Sは掃除のことですか?
違います。清掃は5Sの1つにすぎません。5S全体の狙いは、異常が一目で分かる職場を作り、管理しやすい状態にすることです。
ハインリッヒの法則の数字は覚える必要がありますか?
1対29対300という比率が問われることがあります。ただし数字そのものより、「重大災害の背後に多数の小さな出来事がある」という考え方と、だからヒヤリハットを集めるという結論のほうが重要です。
読んだ内容が身についた?(確認問題3問)
選択肢を押すと、その場で正誤と解説が出ます。間違えた問題は学習マップに残ります。
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Q1
5S に含まれない項目はどれか。
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正解:4 節約
5S は 整理・整頓・清掃・清潔・躾(しつけ) の5つです。節約は含まれません。 5つの順番にも意味があります。まず要らないものを捨て(整理)、置き場を決め(整頓)、きれいにし(清掃)、その状態を保ち(清潔)、守る習慣をつける(躾)という流れです。
問題番号 3-jissen-004(誤りに気づいたらお知らせください)
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Q2
改善で排除すべき「3ム(ダラリ)」の組み合わせとして正しいものはどれか。
答えと解説を見る
正解:1 ムリ・ムダ・ムラ
3ムは ムリ(能力を超えた過負荷)・ムダ(価値を生まないこと)・ムラ(ばらつき) です。いずれも改善の対象です。 ムリは能力を超えた過負荷、ムダは価値を生まない作業、ムラは仕事量や品質の不均一を指します。3つは連鎖することが多く、ムラがあるとムリとムダの両方を生みます。
問題番号 3-jissen-005(誤りに気づいたらお知らせください)
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Q3
5Sの「整理」の意味として正しいものはどれか。
答えと解説を見る
正解:1 要るものと要らないものを分け、要らないものを処分する
整理は「要る・要らないを分け、要らないものを処分する」ことです。必要なものを置く・表示するのは整頓です。 整理と整頓は意味が違います。要らないものが混ざったまま並べ方を工夫しても探す手間は減らないため、捨ててから置き場を決める、という順序に意味があります。
問題番号 3-5s-001(誤りに気づいたらお知らせください)
読んだあとにやること
読んで分かった気になっても、手を動かすと止まります。この分野の練習問題で確かめてください。
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解説と例題は学習用に当サイトが作成したものです。例題の数値はすべてオリジナルで、 過去問題(日本規格協会の著作物)の本文・選択肢・数値は使用していません。