QC検定3級/実践分野

品質保証と品質の概念

「ねらいの品質」と「できばえの品質」、「当たり前品質」と「魅力的品質」など、対になる言葉の区別が問われます。保証と補償の書き分けも頻出です。

品質は2段階で決まる

製品の品質は、まず設計で決まり、次に製造で決まります。この2段階を分けて呼びます。

ねらいの品質 設計で狙った品質。設計品質ともいう。顧客の要求を設計に翻訳したもの。
できばえの品質 実際に作られたものの品質。製造品質・適合の品質ともいう。

どちらがずれても不満になる

設計どおりに正確に作れていても(できばえは良い)、その設計が顧客の求めるものとずれていれば、顧客は満足しません。

逆に設計が的確でも、製造がばらつけば不適合品が出ます。品質保証はこの両方を押さえる活動だ、という理解が土台になります。

当たり前品質と魅力的品質

品質要素を、顧客の満足の仕方で分ける見方です。

当たり前品質 満たされていて当然。欠けると強い不満になるが、満たしても満足は増えない。
魅力的品質 無くても不満にならないが、あると満足が高まる。
一元的品質 満たされるほど満足が増え、不足するほど不満が増える。

保証と補償は違う

読みは同じですが意味が違い、書き分けが問われます。

保証は、品質を確かなものにすること。品質保証の「保証」はこちらです。

補償は、損害を金銭などで埋め合わせること。問題が起きた後の話です。

品質保証は問題が起きる前に確かなものにする活動なので、補償とは方向が逆だと考えると混ざりません。

結果の保証からプロセスの保証へ

できあがった製品を全部検査して不適合品を取り除けば、出荷する品質は保証できます。これが結果の保証です。

しかしこのやり方はコストがかかり、検査で見つからない不具合には無力です。そこで、良品しか作れない工程を作り込むプロセスによる保証へ重心を移す、というのが品質管理の考え方です。

「検査は品質を作らない」という言い方は、この文脈で使われます。

検査の種類

検査の分類は用語として問われます。

全数検査 すべてを検査する。重要な特性や、不適合が重大な結果を招く場合。
抜取検査 ロットから一部を取り出して検査し、ロット全体の合否を判定する。
無試験検査 品質情報や実績にもとづき、試験を省略して合格とする。
官能検査 人間の感覚(見た目・音・触感など)で判定する。
破壊検査 検査すると製品が使えなくなる。全数検査はできないので抜取検査になる。

よくある質問

ねらいの品質とできばえの品質、どちらが重要ですか?

どちらか一方では成立しません。設計が顧客の要求とずれていれば、いくら正確に作っても満足されません。逆に設計が的確でも製造がばらつけば不適合品が出ます。品質保証は両方を対象にします。

全数検査をすれば品質は保証できますか?

完全ではありません。検査でも見逃しは起きますし、破壊検査は全数にできません。コストもかかります。そのため、検査に頼るのではなく良品しか作れない工程にする(プロセスによる保証)方向が基本とされます。

当たり前品質の例は何ですか?

「スマートフォンが電話として通話できる」のように、できて当然とみなされる要素です。満たしても満足は増えませんが、欠けると強い不満になります。

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